症例詳細
Case detail
根尖病巣を持つ根管処置歯へ対する精密根管治療(再根管治療:リトリートメント)症例
治療症例の内容
- 診療科目
- 治療カテゴリー
- 担当医
- 林佳士登(ドクタープロフィール)
- 患者様
- 年齢性別秘匿
- 治療期間
- 治療計画
- 治療箇所:前歯(左上犬歯)
治療方法:精密根管治療(リトリートメント)
- 費用(概算)
- 10万円費用は治療当時の料金となります
治療について
根尖性歯周炎に罹患した左上犬歯のリトリートメント(再根管治療)症例です。
この歯はすでに神経の処置、金属の土台とセラミッククラウンによる修復処置までなされていました。しかし患歯には打診痛、圧痛ともに認められ、写真的に見て根尖部に黒く見えている部分が炎症により骨が溶けてしまった部分が確認できるため、根尖性歯周炎が起こっていると診断しました。
根管内の感染が原因として強く示唆されるため、治療としては被せ物と金属の土台を外してのリトリートメント(再根管治療)を第1選択としておすすめし、同意を得た上で行っていきました。
無菌的処置のプロトコールを厳守した上で、機械的拡大と化学的洗浄により根管内の感染をマイクロスコープ下にて除去していき、根管内貼薬を行ったところ、症状は消失し、次の処置として根管内の封鎖のために根管充填を行いました。
その後、ファイバーコアにより土台を築造し、歯の修復はオールセラミックにて行いました。経過については術後3ヶ月にてかなりの骨の治癒が確認できます。
術後1年以降においては歯槽硬線も確認でき、臨床的症状も無く、口腔内にて良好に機能していますので、根管治療としては成功したといえます。
治療に関するリスクと副作用等の情報
根管治療は非常に成功率の高い治療ですが、治療の成否を決める多くの要素があるため、根管治療がなされた後も再治療、外科処置、抜歯などの処置をしなくてはならなくなることもあります。
根管治療中には、器具の破折、穿孔、修復物の損傷、歯の破折、術中・術後の不快症状、術後の痛みや腫脹などの事象が稀ではありますが起こりうることがあります。